なぜいま人工内耳なのか

前回の記事で書きましたが、現時点で日常生活においてまったく聞こえなくて困っているわけでもなかったので、病院にも長年行っていませんでした。それなのにいきなり人工内耳という話になったのはなぜかということを書いてみたいと思います。

今年の6月中旬にふと思い立って耳鼻科に行きました。きっかけは、昨年新調した補聴器だと耳だれがひどく、度々補聴器の調子が悪くなるため、外耳炎だろうから治療してもらおうと思ったのが一つ。

もう一つは、昨年、妻が子供の頃にかかった中耳炎で難聴となっていた右耳に鼓室形成術の手術を受けて、完治とまではいかないにしてもかなり聴力が良くなったようなので、一度自分も検査してみたらどうかと言われたことです。

この時点では、いわゆる補聴器外来のようなところで、聴力と補聴器の調整をきっちりやってもらえれば良いかなぐらいにしか思っていなかったんですが、いざ病院に行って何年振りかできちんと聴力検査をしてもらったところ、思いのほか聴力が悪化してきており、また裸耳での語音明瞭度検査の結果も散々なものでして、診察した先生が即座に「これは人工内耳の適応だね。すぐに手術を受けた方が良い」と言われてしまったのでした。

あまりにもあっさりと言われてしまったので、ショックを受けるというよりは、「ああ、もうこんなに悪くなっていたのかあ」という感じで、具体的な数値で自分が重度難聴のレベルにあることを率直に受け入れられました。実際聞こえてないわけですしね。

こうして、人工内耳という選択肢が突然出てきたのでした。