人工内耳での成功に影響する6つの手術前の要素について

たまたま目についたので訳してみました。例によって適当訳なので内容の保証はしません(苦笑)。

筆者は、R.シータル(R. Sheetal)さんという方で、 言語聴覚士でありメドエルで臨床専門家をされているそうです。原文はこちらです。

blog.medel.com

2017年11月2日

人工内耳は、重度の感音性難聴の方に対して聞こえの感覚を取り戻すためのもっとも効果的な方法の一つです。しかし、その結果は、それぞれの患者ごとに異なっています。人の耳が人工内耳からの新しい音の刺激を調整し、また、脳がこれらの音や感覚が意味することを学ぶためには時間がかかります。そして、人の内耳はそれぞれに異なっているので、人工内耳からの信号もそれぞれ異なる形で受けとることになります。

成人になってから人工内耳を装着した方にとって、人工内耳からどの程度利益が得られるかは、多くの異なった要素が影響を及ぼします。この記事では、手術前のあなたの聴力の経過が、手術後の聞こえの経験に影響する6つの点についてみていくことにします。

1.難聴が最初に発生した時の年齢

あなたがより長じてから聞こえを失った場合、あなたの脳はすでに聞くことに慣れているでしょう。あなたは、すでに脳内で音に対する神経伝達経路が発達しています。これらの経路は、音(環境音と会話音の両方)の意味を合わせるために使用されています。人工内耳の装着後、これらの神経回路は、人工内耳での聞こえを再学習していくので、聞こえの発達をサポートしてくれます。

2.手術を行う時の年齢

人工内耳の手術に関する年齢制限はありません。90歳を超えた方が人工内耳で音を楽しむこともできています。80歳のバーバラさんは単なる一例にすぎません。成人のほとんどは、言語能力が発達した後に難聴が発生するといういわゆる「中途失聴」となった時に人工内耳を装着しています。そのリハビリは、人工内耳装着前に覚えた音や言葉を脳が再びかみ合わせることを援助するような活動を必要とするでしょう。

3.失聴から手術までの間の時間

長期にわたる失聴は、人工内耳の手術ができない理由とはなりません。しかし、重度の難聴が始まってから手術を受けるまでの時間が著しく長ければ、その分人工内耳での聞こえの調整を学習するのに時間がかかることになります。

4.残存聴力

残存聴力とは、内耳の有毛細胞のうちのいくつかが損なわれておらず、音を知覚することができることを意味します。残存聴力が多く残っていれば、あなたの脳は聞いてきた音から聞き取ったり、学んだり、その意味を理解する機会を得ることになります。これこそが残存聴力の保存が重要な理由であり、またメドエルが柔らかくフレキシブルな電極を使用している理由でもあります。

5.難聴の理由

人が難聴になった原因の特定は、常に可能というわけではありません。しかし、特定できているのであれば、その情報は、聴力の専門家が、あなたの人工内耳での最良の結果を達成するのを手助けするための道しるべとなるでしょう。

6.手術前の補聴器の使用

十分な残存聴力がある方にとっては、補聴器は、難聴でも脳が音を受けとるための手助けをすることができます。これは、人の脳における聴力伝達経路の維持に役立ちますし、また、人工内耳での聞こえの移行にも役立つかもしれません。

感想

内容的には特にありませんというか、実感として本当にその通りだと思います。

人工内耳の手術に関して、メーカー側からの積極的な情報発信って日本語だとすごく少ないと思うので、メドエルジャパンさんにはこういうブログの内容を積極的に翻訳して公開してもらいたいところです。英語が読めれば最新の情報を大久手に入れることができますが、世の中そういう人ばかりではないですからね。