難聴について(その3:現在の聞こえの状況)

手術の日程自体は決まっているんですが、現在の自分の難聴の状況というのを改めて記してみます。

基本的には毎日補聴器を両耳に着用して生活しています。難聴であるということは積極的に開示していなくて、「耳悪いんですか?」と聞かれたときにだけ正直に答えるという形ですごしています。

日常生活

結婚は10年ほど前にしてまして、子供も1人います。結婚に際して、もちろん妻には耳の話をしましたし、結婚当初は、耳のせいでお互いがイライラすることもありましたが、10年以上一緒にいて、それなりにうまくやっているのではないかと思います。

子供に関しては、自分の難聴の原因が不明なこともあって、子供に遺伝したらどうしようというのがあったんですが、今のところその兆候は出ていないので(現在小学校中学年)、一安心というところでしょうか。

友人関係も、上記の通り、難聴かどうか聞いてくる人には正直に答えますが、聞いてこない人には、何も話をしていません。筆談とかそういうのも全然やらないですね。手話もいっとき勉強しようかと思ったことがありましたが、話はできているから別に問題ないかなということで、結局何もしていません。

仕事

仕事は、社内での仕事や会議などでは、顔ぶれが同じなので、聞き慣れている人と話をすることにはさほどの苦痛はないです(もちろん人によっては非常に聞き取りづらい場合はありますけれど)。これは、要点だけ聞き取れればいいや、という開き直ってしまっているからというのもありますが。

ただ、お客さんなど初見の人が相手になると、きちんと話を聞いて対応しなければならないために若干の困難を感じることはままあります。それでも「何の話をしているのか」さえ把握できていれば、そこからポイントとなる語句を聞き取ってなんとか対応しているという感じになります。職場でも、難聴であることを積極的に開示しておらず、特段の配慮を求めているわけではないので、職場の同僚で知っている人は知っているけど、知らない人は(薄々気づいているかもしれないですが)おそらく知らないのではないかという程度には対応できています。

ただやはり内線電話での対応は非常に難しいです。ハイハイいって適当にやりすごすことも多々ありますが、外部からかかってくることは稀なので、そこは多少なりとも助かっています。また、この数年は、業務連絡がメールで来ることがほとんどで、電話の使用頻度が下がっているのは非常にありがたいです。

また、今の職場になってから何度か1人で海外出張もしましたが、英語の聞き取りはまったく駄目でした。出張の目的自体は、通訳をお願いしたりすることで達成できてはいるんですが、会話ができないので、海外の楽しさよりも緊張ばかりで疲弊してしまっていたというのが正直なところです。

聞き取り自体は、自分の中では悪くなっているという感覚はそこまではなかったんですが、最近、新しい仕事を担当するようになって、その仕事では色んな人の話を聞かなければならないために、これまで以上に聞きとり力の低下を意識せざるを得なくなりました。

補聴器

就職に伴って引越しをしたんですが、その際に、身体障害者の住所変更手続はしましたが、補聴器自体は、補聴器店で購入していたので、検査自体は補聴器購入の際の純音聴力検査だけしかしていない状況が長年続いていました。

所得に余裕があったので高額で多機能な補聴器を購入するようになっていまして、それで聞こえ自体が改善されたという実感はあったりなかったりという状況でしたが、例えばスマホの音をBluetooth経由で直接補聴器で(かつ両耳で)聞こえるようになるというのは、電話に対する心理的な負荷を大幅に軽減してくれる効果はあったと思っています。

聴力と聴覚の現状

  • 聴力:両耳100db以上
  • 聴覚:裸耳の語音明瞭度が20%以下

現状に対する自分自身の認識

  • 上記のような聴力なので、補聴器を外していると音はほぼ聞こえません。音を聞くというより振動を感じるはできるかなというレベルです。
  • 会議など広い部屋に多数がいるときは、遠くの人の声は音としては聞こえるけど、言葉としてはうまく聞き取れません。
  • よく知っている人との1対1での会話は、向かいあって話をする限りでは、読話が出来ているのであまり問題はありません。極端に言えば、補聴器をしていなくてもしていないことを気づかれずに会話するぐらいの自信はあります。ただ、最近はずっとマスクをしたままの人も多いので、そういう人との対話は聞き慣れた声であって1対1であってもほとんど聞き取れませんね。
  • ささやき声も近くで補聴器着用していてもほとんど分かりません。
  • テレビの音声とかマイクを使用した講演会などスピーカーを経由する音については、補聴器着用でもほとんど聞き取れません。ちなみに、テレビに関しては、裸耳でヘッドホンをしてボリュームを相当程度上げれば音は聞こえますが、以前なら聞き取れていた音や言葉を聞き取れなくなっているという実感はあります。