人工内耳と映画と音楽

あっという間に今年も終わりですね。

私は今日から実家に帰省です。奥さんの実家(関西)と私の実家(関東)にそれぞれ帰ることになっているのでこれからかなりのハードスケジュールになりそうですが、まあどちらの両親もいい歳なので帰れる時に帰っておかないといつ何があるか分かりませんからねえ。

ということで、今年最後のエントリは人工内耳と映画と音楽について書いてみようと思います。

映画

先日、人工内耳をしてから初めて映画を観ました。

ということで、とにかく音量が大きすぎて聞きづらかったというのが率直な感想になります。リモコンを持参していれば音量の調整も可能なんですが、音の切り替えが今のところは通常の場合と補聴器を使用する場合の2つしかないので、普段はほとんど持ち歩かない状態だったのが敗因ですね。

ただ、音量は別として、音質面も少し音が籠もった感じがしていて、音量を調節してもこのままだと聞き取りづらいかもしれないなと感じました。補聴器の時はどうだったかというのがもはや忘却の彼方なのでちょっと比較するのは難しいですが、少なくともここまで籠もった感じでは聞こえていなかったと思います。この辺は、まだまだマッピングによる調整の必要があるというところでしょうか。

音楽

人工内耳+補聴器

以前のマッピングで補聴器使用のマップを作成してもらいまして、それで音楽をなるべく聞くようにといわれているので、時間がある時は音楽を聴いています。人工内耳のみと人工内耳+補聴器でどう違うかというのは以前のエントリに少し書きましたが、そこから大きな変化はありません。

artifical-ear.hatenablog.jp

一応、125Hz~500Hzまでは補聴器、1000Hz以降は人工内耳という形でそれぞれの出力を調整しているんですが、鼓膜から聞こえる音が以前と違ってしまっているので、併用してもうまく聞こえないことの方が多いですね。STの先生によると、500Hz~1000Hzの間の音をどう調整するかが難しいとのことでした。

しかも、人工内耳は大体30db~40dbの間で調整しているのに対して、補聴器での補正はそこから10dbほど下がっている状態なので、補聴器をもう少しパワーのあるものにしないと全体のバランスが取れないです。つまり、人工内耳でちょうど良いボリュームでは補聴器へは音が入っていかないので、もう少し上げないといけないんですが、上げてしまうと人工内耳へ入る音が大きすぎて補聴器からの音がかき消されてしまうという状態になってしまいます。

ただ、不思議なことに、人工内耳でちょうど良いボリュームで両耳に補聴器をすると、左耳の方へは補聴器を通じて低音が聞こえているようです。気がするだけなのかもしれませんが。

人工内耳のみ

人工内耳で音楽を聴く場合、音階が分からないということは良くいわれますが、音階が分からないということがどういうことか分からないので(苦笑)、ひとまず聞いたことのある曲は以前と同じようには聞こえていると思います。ただ、ちょっと機械的な乾いた感じに聞こえているような気もします。あるいは高音が響いて聞こえるという感じでしょうか。ちょっとドラムのシンバルの音が刺さって聞こえたりするので、やはり高音部分の聞こえがどうにも安定していないのかな、と思います。

聴いたことがない曲は、何となくメロディーを聞くことはできますが、覚えられないですね。

あ、そういえば人工内耳を装着してから店内のBGMとかで知っている曲が流れると割と分かるようになりましたね。これは嬉しかった。もっともイントロからすぐというわけではなくて、ふと気がつくという感じですけれども。

音楽を聴く環境

私の場合、音楽を聴く環境としては、

と3通りあります。自宅のPCからスピーカー経由で聴くのは、音量の調整も楽だし、聞きやすさという意味では一番でしょうか。車で聴く時は、ロードノイズとかエンジン音、あるいは対向車などさまざまな音が入ってくるので、だいぶ聞きづらいです。知っている曲ならまだしも、ラジオとかだと何言っているのか全然分からないです。

で、最後のスマホで聴く場合ですが、メドエルの人工内耳の場合は、スマホの音をBluetooth経由でサウンドプロセッサに送る方法はないので、Bluetoothネックループという機器を使用して、スマホからBluetooth経由で音を受け取り、それをテレコイルで人工内耳へ送る形になります。コクレアだとワイヤレスアクセサリが充実しているので、その辺は羨ましいところですね。

さて、そのBluetoothネックループですが、スマホとネックループのペアリングをして、リモコンでMTかTにして音楽を聴くことになります。ネックループはそのまま首にかけて使用するので、入ってくる音それ自体は比較的安定しています。音質も十分だと思います。ワイヤレスアクセサリの場合は、そのアクセサリをどこに置いておくかが割と問題になったりすることがありますが(例えば、胸のポケットに入れておくのはいいけど、ズボンのポケットに入れると途切れたりすることがあったりする)、これは基本首にかけて使用するしかないので、そこら辺の心配をしなくて済むのはメリットでしょうか。

首にかけるとこんな感じです。そんなに大きくなく厚みもないので、シャツの中に入れても目立たないと思います。

ただ、理由はよく分かりませんが、スマホのボリュームは消音から1メモリだけでもとにかく大きく音が入ってくるので、そこはちょっと困りものです。サウンドプロセッサのリモコンで音量を下げればいいんですが、下げてもそんなに変わらないんですよね…。

そんなこんなで、長くなりましたが今年最後のエントリでした。 来年もよろしくお願いします。